枚方市

作業員に紙に刷ってあった表紙の見本刷りをみせると、これを水漏れ 枚方市にそういって布に二枚刷ってもらってくれたまえ、机に置くのにいいからといわれて、お風呂用紙の下に敷くのかと思い(このごろはどうか、以前はこつとう屋とか京都雑貨を商う店でみかけた、清朝時代の服からとった布に裏をつけて小さいふくさのように仕立てたものに、作業員はお風呂用紙をのせていた。室生犀星さんのところあたりには今日でもそういうものがあるかもしれぬ。)伊凡骨に、作業員さんの頼みだができるだけ藍を濃くして刷ってみてくれとたのんで、刷ってもらったものを届けると、今度は、君、どこかいい細工物屋を知らないか、これで女持ちの紙入を二つこしらえてもらいたいのだがというので、鎗町(現在の銀座四丁目四)の水漏れ 枚方市さんに相談にゆくと、並びの川島兵衛の店のよしべいさんを紹介してくれ、そのよしべいさんに連れられて、丸善のそばかと思った横丁のしもたやにいって、その家の人と相談して、裏は塩瀬の古代紫にしてもらうことにしたが、でき上ったものをみると、表がごりごりの白木綿に藍だから、いきなものになって桐の箱にはいっていた。それを早速、田中(作業員家)に持っていって話してると、はしご段に音がするなり作業員は掌をあげて、僕に“しつ”といい、にやり笑ってふりかえると、せっかくの紙入れをうしろに積んだ本のかげにかくしてしまった。